モロッコってどんな国?
モロッコは北アフリカに位置し、東にはアルジェリア、西には大西洋、南には西サハラ地域、北には地中海が広がっています。ジブラルタル海峡もあり、これを渡ればスペインにも行けちゃいます。アフリカ大陸への主要な出入口としても位置付けられ、モロッコは「アフリカのゲートウェイ」としばしば呼ばれます。
モロッコにはエネルギッシュで活力あふれるマラケシュ、映画で有名なカサブランカ、灼熱のサハラ砂漠、フォトジェニックな街としてメディアに取り上げられることの多い青の街シャウエン、芸術の街エッサウィラなど魅力的な都市でいっぱいです。モロッコの伝統的なスーク(市場)は、各町に広がり、多彩な商品と地元のモロッコ料理を楽しめる場所として地元民や観光客でにぎわいます。特にマラケシュやフェズなどの人気のある場所では、伝統的なモロッコスリッパのバブーシュ、お財布、カゴバッグ、ベニワレンラグ、そしてボシャルウィットなどのモロッカンラグなどモロッコならではのハンドメイド商品でいっぱいです。スークを見て歩きまわるだけでモロッコの文化に触れ心躍る時間が過ごせます。
モロッコラグと搾取の現実
モロッコ雑貨やインテリア用品は、レザー製品からカラフルなモロッコラグまで、本物の魅力にあふれています。おしゃれ女子やインテリア好きの方々にとって、これらユニークなアイテムは近年大きな注目を浴びています。
モロッコ国内には約200万人もの職人(クラフトマン)が存在し、ハンドメイド産業は国内総生産(GDP)の約8%を占め、モロッコの経済発展において重要な役割を果たしています。これから考えると、モロッコの職人さんはさぞかし儲かっているのではないでしょうか?
しかし、この経済的な成功にも関わらず、職人たちが受け取る利益はほんのわずかというのが実態です。つまり、スーク(市場)やオンラインショップなどで私たちが購入したモロッコ雑貨やインテリア用品の売上のほとんどが、残念ながら職人に十分に還元されず、生活に苦しむ職人がたくさんいます。
なぜこうした事態が発生しているのでしょうか?
それは、職人を搾取する仲介業者が存在するからです。彼らは職人にとって不利な契約を結びがちです。具体的には、一定期間内に一定数のハンドメイド商品を作り、仲介業者に引き渡すという契約があります。このような供給契約は一見通常の取引条件のように見えますが、以下の点において労働搾取と言えます。
– 最低価格を強要(安定した仕事が保証されているという理論に基づく不当な行為)
– 納期がほぼ不可能→長時間労働、児童労働の原因
この契約によって職人が最終的に得るわずかな収入は、製品を作るための原材料費すら賄えないことがあります。さらに、職人が手にするお金は、マラケシュのスークやSNSで売られている価格のわずか4%とまで言われています。また、仲介業者からの達成困難な納期にこたえるために、職人の中には子供に作業を手伝わせていることもあります。児童労働の数はモロッコ計画高等委員会によると約12万人(7歳から17歳のモロッコ人の約1.5%)と言われています。特にこういった子供たちはモロッコでも農村地域や小さな町にみられることが多く、学業の追求が難しくなっています。
政府主導による職人支援のサポートもあるものの、依然、職人たちにとって困難な状況を生み出しています。
Tigmi Décorの方針
Tigmi Décorでは、職人さんと彼らのパートナーであるサプライヤーからラグやプフを仕入れています。ラグ等の購入は職人さんの言い値で仕入れて、サプライヤーと一緒に働くモロッコの職人たちにはしっかりと報酬が支払われ児童労働など不当な行われることがないことを確認しています。
Tigmi Décorの目指す未来
私たちは、職人さんたちが商品の生産から発送までを主体的に行えるようなシステムを作ることが重要だと考えています。職人たちの多くは美しい価値あるハンドメイドのモロッカンラグを織ることに関してはとても得意ですが、多くの職人たちは織った美しいラグをオンラインで世界中の人たちに宣伝して売るための術を知りません。ベルベル民族の職人たちは農村、アトラス山脈のふもとなど観光地からは遠く離れた地域に住んでいることが多く、買い手も先述した仲介業者や地元住民に限られています。
私たちは職人が不当な搾取を受けない未来を実現するためのサポート(オンラインプラットフォームの設立、ウェブショップの開設、SNSの運営など)が必要と考えています。このオンラインショップの立ち上げは、その未来を実現するための最初の一歩です。どうか応援をよろしくお願いします。
Tigmi Decorのモロッコラグはこちら